翌、 5月1日は、大須のお隣の浜、熊沢五十鈴神社のお祭りでした。
私の大好きな、木火金水の神が司る四季から土の神の所望で土用が誕生する「所望分け」が舞われています。
かつて一年は90日ずつ木火金水の4人の神によって春夏秋冬に分けられ司られていました。四季の中に土の神の司る時間がないために、土気は力を失い痩せ細ってしまうので、どうか私にも分けて欲しいと木火金水の神々一人一人を訪ねて所望する土の神(中央の女神)。
「なかなかもって分けることは難しい」と皆に断られてしまい、ついに刃を交えることに。
天御中主の仲裁により、それぞれの四季の間に18日ずつ土の神の司る土用を入れて、五神仲良く一年を72日ずつ分けて司ることが決まり、調和の舞を舞う五神。何遍見ても、本当によくできていて、私はジーンと感動してしまうのです。
というところで下図をご覧ください。『陰陽師』第五巻でおなじみですね。調和したところで、土の神が鈴を持ち、木火金水の四神が小さな金を持ち舞っているのが、下の図なのですね。これで、土用の渦ができて、生命の消長が活性化されて、五行循環が滞りなく起こる。土用の働きがなければ、90日ずつで固められ四神といえども活路は無し。土こそが生き物の肉体の御祖。土の神が唯一女神というところも、天御中主が玄(くろ)い面をつけているのも、この演目を作った修験者は、よくわかってるなあと感動してしまうところなのです。
続いて「鬼門」の綱斬りの舞。
綱を斬った瞬間。
「魔王退治」で各地で悪さをする魔王たちの退治を依頼された素戔嗚尊
素戔嗚尊の破格な舞
悪さをするわりには、3本の竹の棒を使って、絶妙に数学的な舞をする魔王たち。
熊沢港で舞う「笹結び」