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『Phantasmagoria ファンタスマゴリア〜幻覚者たち〜』(2000年9月27日リリース)には OKANOの名前がエグゼクティブ・プロデューサとしてクレジットされています。 橋本一子さんの作品は,従来よりひたむきな音への探求心と集中力に長け 独自の透徹したリリシズムが窺える,たいへん力のあるものでしたが 機会を得て今回の新アルバムは,さらに力強いものに仕上がっています。 このアルバムをテーマに,当サイトでは橋本氏とOKANOの対談を企画しました。 まだ彼女の世界を聴く機会がなかった方も,ぜひ一度今回の作品を耳にしてみてください。 |
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----エリクソン,ディック,バラード,ル・クレジオ,そしてボルヘス。今回の作品は知る人ぞ知る五人のSF作家の作品にインスパイアされて創られたイメージをまとめられたとか。 |
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ICHIKO |
インスパイアっていう言葉でくくると少しニュアンスが違いますね。 |
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OKANO |
一子さんはもう,自分の中に持っていたもんね。 |
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ICHIKO |
ん。自分の中にいまあるもの,それを,何かと反映させたものにしようとしたという事。だから,全部切り離して創っても,別に全然良かったんだけれども。 |
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----これで来たか!って思わず快哉をあげてしまうような作家のラインナップですね。 | ||||||
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OKANO |
私は全部の作品を読んでいる訳ではないんですが,バラードの作『クラッシュ』をクロネンバーグ監督の映画で見たんだけど,クロネンバーグの中では,最高に洗練されていていいですね。 |
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ICHIKO |
ある,あるよね(笑) |
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OKANO |
それで例えば真葛ちゃんと菅公のシーンとか,妖しいシーンは必ず『クラッシュ』っていう。 |
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ICHIKO |
わかるわかる。 |
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OKANO |
『Xのアーチ』は読んでみたいな。 |
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ICHIKO |
いいですよ。作品の中で作家が言いたい主題というのは,全体的に結構重い感じがするんだけど,それはこっちにおいておいて,極めて映像的なんですよ。いや,映像的というよりもう,抜群に訳わかんないやっていう感じかな。エリクソンの頭の中,好きだなぁ。この中に好きな作家さんいますか? |
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----全部を知っている訳ではないですが,若気の至りでボルヘスにはまった事があります。ジャケットの見開きに掲載されている鳥の瞳が,ボルヘスの詩に出てくるレンズのようで嬉しかったです。 |
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ICHIKO |
このジャケット,素晴らしい。 |
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OKANO |
眺めながらアルバムを聴いていると,ずっと見つめ続けてしまいますね。ジャケットを開いて,この,幻視者の世界が開いているという感じが素晴らしい。こう,窓を開いてみてそこが見えている感じ。 |
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----とりわけ,ジャケットに用いられているボスの絵画『悦楽の園』,この青がすばらしいですね。 |
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ICHIKO |
このジャケットの青って,実は現在に残っている本物の絵画は,この色じゃないんですよ。 |
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OKANO |
それも大きな絵の,ほんの一部分ですよね。凄い,よくみつけたなぁ〜って。傑作だよね。 |
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ICHIKO |
本当に傑作だよね。祖父江さん素晴らしいアーティスト。 |
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