![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
|
![]() |
![]() |
![]() |
もはや隠すのをやめよう,2000年1月の末にCD『music for 陰陽師』の制作作業の最後に残った『覚書』を書きながら,まだ残っている『陰陽師巻九』の描きおろし分と,平凡社の『妖魅変成夜話』の将軍と龍王のダイナミックな交歓と,メロディ3月号の原稿を抱え,前年,8月後半からそれらの連載のための忙殺に次ぐ忙殺,炎上に次ぐ炎上,修羅場に次ぐ修羅場を駆け抜け関係者たちの死屍累々たる姿を横目に見ながらそう決意し,私はさらに戦闘態勢に入った。 それにしても今年のこの異常な不浄ぶりは何だろう。 そんな中で一子さんのこのCD『Phantasmagoria』が8月に制作された。よくよく聞けば制作中降りかかる不浄を破壊しながら作った云々。よかった,不浄を感じている人がここにもいた。
そんな戦いを戦わされた女性たちはごく近しい知人の間に7人もいる。 というわけで,一子さんは不浄を玉砕し戦う音楽を作ってくれました。玉砕するとは,それを一瞬のうちに細かい光の粒子に変えてしまうということですね。この際,病も砕きましょう。なぜなら健康で健全じゃないと不浄にも自分にもこのCDにも立ち向かえないでしょう。 今回制作中の『陰陽師』の中で晴明が,賀茂保憲に対し,勝ってはならない戦いを挑みに行くシーンを描く際,このCDの『Out of limit』『Phantasmagoria』の力を借りることなしに,保憲を前に徹底的に自己を破壊しながらも,寸分の乱れもなく,晴明が "絶対" ニュートラルを保ち続ける厳しい姿を描くことは困難だったでしょう。だからこのCDはとても厳しい。しかしそこに今この時期とても必要な,力強く躍動しながらみなぎってくる力が存在するのがお解りになるでしょう。 2000年11月 岡野玲子 追記 『安倍晴明 建禮門の前にて 安摩を舞うこと その四』の◎タイトルページのオキナエビスガイをはじめ,晴明,内容に関しても一概に単純な螺旋構造としては描いてなく,緯線経線をはじめ,もうちょっと複雑な構造になっているのさっ。てなわけで「すべては"螺旋"の秘密の中にある」という文字を読んじゃった読者の方々,リセットいただきたく思う。 |
![]() |
![]() |
![]() |
< Epilogue >
|